「女性1人で海外一人旅」は、今ではあまり驚かれなくなったと思いますが、外国は危険という印象がある人もいるでしょう。
ひとりで海外って心配、という人もいるかもしれません。でも、いい経験になるので、個人的にはぜひ旅をしてほしいです。私のような寂しがりでも楽しめるのが海外の魅力だと思っています。
私は3か国に留学、30か国近くの国に個人旅行してきました。一人じゃなかったこともありますが、旅行した経験で特に印象深いエピソードをご紹介させていただきます!ちなみに、危険な目に合ったことは、一度もありません。
クロアチアの深夜バスでスマホを紛失?
クロアチアと言えば、ドゥブロブニクやプリトヴィツェ湖が有名です。個人手配の旅は様々な経路が楽しめます。私は、クロアチアのスプリット港からイタリアへ船旅で移動することにしました。プリトヴィツェ湖は本当に絶景で、30か国近くの旅行をした今でも、人生で一番きれいな景色の一つとして記憶に残っています。
絶景を堪能した後、ぎりぎり最終バスに間に合わせてプリトヴィツェ湖から港への帰り道。疲れ切っていたのか、バスで寝てしまいました。外国ではバスで寝るのも絶対NGですが、本当に疲れていたのです。また、すられないようにかばんは常に抱きしめていたので、盗られるなんてこともないでしょう。
到着したころには外は真っ暗で、ホテルに行くのがちょっと心配・・・と思いつつ、クロアチアは治安が悪くなかったので、良かったなぁなんて思いながらホテルにチェックイン。ホテルについてから、スマホがないことに気が付きました。どうやらバスでスマホを落としてしまった、または、スマホが盗られたのかもしれません。
外国で物を無くして、返ってくることがないのは有名です。通信手段を失って絶望しました。これまでいろんな国を旅行してきても、犯罪に巻き込まれたりしないように注意深く暮らしてきたので、バスで眠ってスマホを紛失したことはとショックでした。なにより、この先の旅をどうしたらいいのやら。泣きそうでした。
ダメもとで相談する先は、ホテルの受付だけ。受付の人に、自分が乗ったバス会社の電話番号を調べてもらい、バス会社へ電話してもらいました。受付の人もまあないと思うけどね、という反応。
期待せずに電話で相談したところ、「ある」らしい!しかも、明日朝のフェリーの出発までに届けてくれるとのこと!
なんて、いい国なんだろうと感激しました。とはいえ、自分の手に返ってくるまではわかりません。不安と期待を行ったり来たりしつつ、翌朝待ち合わせ場所のフェリー乗り場へ。約束通り、フェリー出発までに持ってきてもらえて、無事スマホと再会できました。本当にラッキーなできごとでした。
イギリスでスマホを無くしたら返ってこなかった
返ってきた話のあとは、返ってこなかった話もしましょう。もちろんクロアチアの一件で、スマホを無くしたら返ってくると余裕だったわけではありません。
イギリスのオクスフォードに行った時のこと。私は、一眼レフのカメラを持ち歩いており、スマホと一眼レフのカメラの2つを駆使して、旅行の記録を残していました。当時はスマホの画質とカメラの画質には差がありました。また、海外でスマホを使うSIMカードのようなものもなく、スマホは宿泊先でのWifiをつないで連絡を取る用のものでした。
オクスフォードはハリーポッターの聖地ということで、ワクワクしながらランチを食べていました。イギリスで食べてみたいものはあまりなかったので、単純にお金のかからないファストフードのようなものを食べました。
そのあとは、オクスフォードのきれいな景色を一眼レフで撮りまくっていたときのこと。
家族に送るためにスマホでも撮影しようと、スマホを取り出そうとカバンを探すと・・・スマホがないことに気づきます。今の時代ならもっと早く気付いたかもしれませんが、海外でスマホをホテル以外で使うのは写真撮影用だけなのです。
気づいた時からいくら思い返しても、いつ無くしたのかわかりません。ただ、写真をさかのぼってみるとランチの時に昼食を撮影し、wifiでSNSに写真をアップしたことを思い出しました。なんとか残っていてほしいと思い食事をとった場所へ戻りましたが、案の定ありません。
悲しい気持ちで警察へ向かいました。一人旅で連絡手段を失ったら、不安しかありません。大学生だったので、スマホをもう一台買っちゃう金銭的余裕もありません。警察へ向かうと、強そうな警官がそんなの何を相談しても戻ってくるわけないよと一蹴。目の前がまっくらになり、泣きながら帰宅しました。
当時、私はドイツに留学中で、わずかに90日を超える滞在になりそうだったので、シェンゲン協定外であるイギリス・スコットランドに旅行してきているときのことでした。後半の留学期間の心配もありました。ホステルのネットから親に相談して、最終的には、親にもう一度スマホを用意してもらって日本から送ってもらいました。
マイナス20度の世界で家の扉が固くて開かない
カナダ留学時、カナダの真冬はマイナス20度でした。すべてが凍り付くなか、私はアメリカン体型なホストマザーの自宅へ帰宅。と、鍵が開かない。いや、鍵は開いているが、扉が開かない。
日本なら、まあしばらく散歩でもするか~となります。街中であれば、ちょっとカフェでも寄るか~ともなります。でも、当時の私はカナダについてまだ数日。一つバスに乗り間違ったら、帰ってこれるかも自信がない時期です。どこにも行けない、言葉も通じない。携帯も持っていなかったので、助けを呼ぶ手段がない。ホストマザーが何時に帰ってくるかもわからない。そもそも、私のカギが間違っているのか、鍵の開け方が間違っているのか、扉が開かないのか、何がダメなのかもわからずピンチです。
雪が何十センチも降り積もるマイナス20度の世界。扉を開けようと突進するも、扉は開かず。心なしか近所の人にも怪しまれている気がします。助けを求めようかとも思いましたが、隣のおじさんが安全な人物かもわからない。海外は危険だっていうし。でも、このままでは死んでしまいそう・・・。留学に来て、こんなところで凍死するわけにはいかない。(大げさ)
結果、向かいの家に行って、扉が開かないジェスチャー。おじさんが一緒にドアを開けるのを手伝ってもらって、すんなり扉が開いて命拾いしました。単純に、扉を開ける力が足りなかったようです。
深夜4時のポルトガルでホームレスに話しかけられる
これは留学ではなく旅行での話。ドイツ留学の帰りに、1か月ヨーロッパ旅行をしていたときのことでした。慎重な私が一番ドキドキして危険を感じた出来事です。
場所はポルトガルのポルトです。ワインが有名な港町ですがとても素敵なところでした。
ポルトからスペインへ向かうための飛行機が早朝。空港に泊まるのも怖いので、早朝のバスで出発することにしました。外国で誰もいない広場に一人ぼっち、という経験をすることはあまりないのではないでしょうか。私は初めてでした。
バスを予約するときまではあまり気にならなかったのですが、4時のポルトは真っ暗。かつ、誰もいない広場。そこにホームレスがひとり。これはやばい・・・と、その時になって気が付きました。写真は実際の広場の夜の様子です。
外国のホームレスって、うろうろして話しかけてくるんですよね。カナダでそれはわかっていたのですが、やはり怖い。強盗のように物を取られるのではとおびえながらも、ここで強盗にあったらすべて持って行ってもらおう。殺されないようにしようと、近づくホームレスをやりすごそうとします。
やばいやつに見えたら、話しかけられないのでは!?と思い、めちゃくちゃガニまたで、めちゃくちゃ大声の日本語で、電話しているふりを熱演。動きも上下、左右に体を振り回して、明らかにおかしい様子を続けました。
しかし、彼は私にお金を要求。びく!!っとしながらも、冷静を装い、「あーごめん私今これしかないわー」と握りしめていた100円くらいのお金を渡す。「どうも」と帰るホームレス。
このときほど命の危険を覚悟したことはないかもしれません。全くの無事でよかったですが、自分の慎重さがさらに高まった気がしました。
バンコクで帰国の現金がない
留学中に出会ったイタリア人の音楽家が、バンコクで演奏会をするとのことで、偶然にも連休と重なっていたのでバンコクへ行くことにしました。私は、途上国へ行くときは財布を持っていきません。すられるのも、紛失するのも嫌だからです。クレジットカードとわずかな現金で勝負!
そう思っていたのですが、出国時に気が付いた、現金がない。現金を下ろそうにも、キャッシュカードもない。持っているのはピンチの時用に挟んでいた5000円札とクレジットカードだけ。
ピンチ!!と思いましたが、クレジットカードで外国でお金を引き出すこともPLUSという機能で出来るらしいということをしり、たった4日のバンコクの旅行だったので、なんとかしようと出国します。結果的に、クレジットカードでお金の中ではクレジットカードを使えるところも多いので、困ることはあまりありませんでした。
ギリギリ現金も足りるくらいと思いきや、空港に向かうためのタクシーのお金がないことに気が付きました。
最後の最後でお金が足りないなんて!今更クレジットカードでもう当分使わないタイバーツなんておろしたくない。帰国までの飛行機の時間も迫っている。空港の近くまである電車にとりあえず乗って、日本人らしき人に話しかけて、タクシー相乗りしてもらうことに決めました。運が悪かったらその時考えよう、と、あまり思い切ったことはしないタイプですが、日本人旅行者も多いバンコクだからこそ、日本人が空港に向かう電車にいないことはないはずと、自分のことを信じて進みました。
電車をうろうろしていると、日本人らしき人を発見。日本人ですか?と、話しかけて、タクシー相乗りに成功しました。相乗りした男子大学生とは日本の空港で、始発待ちをしているときも偶然出会って仲良くなりました。一期一会ですね。
バスで罰則、、パスポートを要求される
バスのルールって非常に分かりにくいですよね。日本でも、地方に行くと前か後か、どちらから乗るのかが違ったり混乱します。国によっては、時間制で乗り放題というケースも多く、ドイツかチェコ旅行へ行ったときが、その時間制のバスでした。どちらの国だったのかは思い出せません。
時間制乗り放題のバスに揺られて30分くらいでしょうか、そろそろ時間が切れることに気が付きました。しかし、時間が切れたときにどうしたらいいのかわからない。次の駅で降りようと思ったのですが、次の駅まで何分かもわからない。
実は、乗っているバスは定期的にチケットをチェックする人がいて、そのチェックする人につかまらなければ問題のないシステムでした。ルールを破るのが嫌いな私としては、捕まらなければいいとかそういう概念はありません。リスクは負いたくないし、ルール違反も嫌。
そわそわ・・・早く次のバス停に停まってください。と祈るばかり。
しかし、来てしまったのです。警察のような見た目の警備員。そして5分だったか10分だったか、過ぎてしまっていました。「超えてるね、パスポート出して。」と、ひとこと。私はこの罪がどれほどの重罪なのか、まったくわかっていなかったので、何をされるのか真っ青になってしまいました。。
結局、パスポートを確認されて、罰金的なものを支払っておしまいでした。無事でよかったですが、旅行でバスには乗らないようにしようと心に決めた瞬間でした。
冬のフィンランドで高熱
物価の高い北欧は大人になってからと考え、学生時代から楽しみにしていた北欧旅行でした。まずはスウェーデンでノーベル賞授賞式の会場に行ってみたり、凍った湖をみてはしゃいだりしていました。
そして、スウェーデンからタリンクシリヤラインというフェリーでフィンランドへ!フィンランドでは湖でスケートがしてみたい!そんな冬の北欧でした。フェリーの中は以下のような感じでにぎやかでしたが、なんかちょっと体調が悪い予感。体温計もないのでわかりませんが、寝るときには39度くらいの熱があったと思います。
フェリーで一晩を過ごして、フィンランドに到着したころには完全に高熱でぐったりでした。普段は使わないタクシーで部屋に向かいます。こういう時に限って、節約のためにホテルではなくエアビのような場所に宿泊。誰も助けてくれませんし、ホテルのレストランもありません。
やむなくバナナとレモン、いくつかのフルーツを購入。部屋でそれを食べて過ごしました。部屋からは買い出し以外出ることができず、ずーっと寝ていました。楽しみにしていた湖でのスケートも、エストニアへの小旅行もなしで、帰国。
留学ついでの北欧旅行だったので、仕方がないと自分に言い聞かせましたが、悲しく悔しい旅でした。体調管理って本当に大切です。そして海外での風邪は日本人にとって初めてのウイルスだからか、厄介なものでした。外国で風邪をひいて寝込んだのはこの1回だけですが、もう二度と風邪をひかないように注意しようと思います。
まとめ
安全と言われる日本を出ると、場所によっては言葉も通じない世界です。だからこそ思いもよらない出来事に出会えてワクワクします。
運よく無事だったからよかったものの、、、というエピソードもありましたが、様々な経験があったからこそ、今、変なトラブルに巻き込まれても何とかなるという自信をもって生きることができているのかもしれません。
一人旅のポイントは、1人で過ごさないことだったりします。また、話しかけてくる人は信用しないことです。逆に自分のように怯えていそうな一人旅仲間をホステルで探して、自分から話しかける。話しかけてくる人は怪しい人かもしれませんが、自分から話しかけて仲良くなれば一日観光地を一緒に回って仲良くなれます。日本人でも外国人でも同じでした。楽しい時間を過ごせますよ。
ぜひ、皆さんも海外旅行に行ってみてください。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!