結婚10年・30代が考える子供なし夫婦とは

30代中ごろになると周囲に子どもがいない人が減ってきました。今の私の素直な気持ちを書いてみようと思います。

一般的に言われていることばかりですが、実体験を書いていますので、共感してくれる人がいればうれしいです。
DINKSは一般的に「子供を産まない」ですが、私は子供が嫌いですが「子供を産めない」にも該当しており、産めない系の話が多いので、少し求めているエピソードと違う人もいるかもしれないので、あらかじめご了承ください。

学生時代の友達と話が合わない

私は20代前半で結婚しており、私の周りでは最速でした。そんな私を追い越さんばかりに、みんな後から結婚して、子供を産んでいきます。特に30歳前後の結婚ラッシュは凄まじく、多くの友達が結婚し、気が付けば出産します。

産休・育休を経て、出産ネタや子育てネタが豊富な友達。そのエピソードに対して「大変だね」とは言えますが、残念ながら共感できる話はありません。自分は産まないので「部下が出産した時の理解度を高めておこう」という気持ちで話を聞きます。純粋に「そんなこともあるんだ~」と思うことばかりで、興味深いです。でも、私には一生共感できる話ではないというのは、学生時代に近い人生を歩み、共感し、共に頑張って生きてきた友人と、大きな壁ができてしまったかのようで、さみしいことです。

ただ、私は産めないので、向こうも気を遣う様子です。自分が壁を作っているだけではないかと思われるかもしれませんが、普通に生きているはずなのに、徐々に離れていってしまうような、距離を感じます。

実際、同じグループ内でも子供ができた話を私は知らず、気が付いたら産んでいたなんてことも。気を使われたのだと思っていますが、仲間外れなのか、気遣いなのか、どちらにしても悲しい気持ちになりました。

ライフステージの違いで、人生の中心に置くものが異なり、その結果、話が合わなくなります。お互いに気を使って、話したいことが話せなくなる気がするのです。子持ちが話したい子育ての話には共感できず、私が話したい仕事の話や旅行の話も、子供がいなくて時間あっていいな、お金あっていいなと自慢にならないか?と気にして、勝手に後味が悪い気持ちになります。

60歳くらいになればまた状況は変わるのだと思いますが、今のところはさみしいです。

夫への罪悪感

私たち夫婦の場合は、私が子供を産めないことが理由での子なしです。結婚する前から伝えていたことであり、夫はそれを理解して私と結婚したとはいえ、私の後ろめたさは、結婚して10年経とうとも、消えません。

夫は子供が好きですし、子供と仲良くなるのも上手です。夫の友人も子持ちばかりになり、夫の友人も子供の話が多くなるようです。「子育て大変そうだから、子供いなくてよかったわ~」という夫の発言に安心しつつも、「でも本当は欲しかっただろう?」と心の中で突っ込む自分がいます。

そして、友人の子供と遊んでいるのを見ると苦しくなります。

私なんかと結婚しなければ、夫はきっといいお父さんになっていたんだろうなと、胸が締め付けられる思いになります。

努力すればどうにかなる問題ではないため、自分自身に強い劣等感があり、そんな自分を守るために、子供や子持ちに攻撃的な気持ちを持ち、子なしの自分を正当化します。よくあるドラマやアニメに出てくる過去が可哀想な悪役って感じですね。

私の態度や発言は、そんな悪役そのものだと思います。そんな自分が嫌いですが「仕方ないだろう」と受け流しています。直そうとか、改めようとか、やさしい気持ちだけで生きていたら病気になってしまいそうなので。

子供が好きではない私でさえ、こんな気持ちになるのです。余計なお世話ですが、子供が好きで、子供を産みたくても産めない夫婦は、もっとつらいのだろうと思うと想像します。いや、こう思うことで、他者と比較し、自分はまだ幸せだと思い込みたいだけでしょうね。

それでも、それぞれの人生を生きていくために、良いところを見つめて生きていきたいです。

子どもは?とは聞かれない

20代前半で結婚をして、子供の話をしない30代。これは子供がいないことが確定であり、産めないのか産まないのかはさておき、触ってはいけない話題だと周囲が理解をし始めます。

結婚したばかりのころは「子供が楽しみだね」という無邪気な暴言たちに、度々深く傷つけられましたが、もうそんな暴言は気にしなくてもいいようです。

逆に自分と同じように既婚なのにSNSに子どもの話をしない人たちは「同士(子なし仲間)なのか?」と勝手に仲間意識を持ったりすることもあり、話が合うことを期待し、お近づきになりたいとさえ思い始めています。

金銭的な余裕がある

子なしは、デメリットばかりではありません。

子供のために使うお金がないので、金銭的な余裕は圧倒的です。

20代のときに「お金を気にしなくても余るから大丈夫」と独身40代の上司から言われました。しかし、当時は社会人数年目でお金に困ることはないものの、余るようには見えませんでした。その上司が稼いでいるからではないかと疑ってさえいました。

30代になってくると、その言葉が本当かもしれないと思い始めてきました。お金はあの世に持っていけないので、この世にいる間にしっかり使わねばという気持ちをもって、意識して使うようになりました。

値札を見ないでスーパーで買い物をし、金・土・日は頻繁に外食。自分の趣味に合うおいしいレストランで食事をします。休日は毎週末遠出をして、寺社巡りしたり、絶景を見たり、工場見学してみたりと二人で様々なアクティビティを楽しみます。

子供がいても裕福に暮らせる人もいると思いますが、普通くらいの稼ぎでも十分に楽しめるのはDINKSの魅力ではないかと思います。

仕事に時間を費やせる

30代になると社会人としても中堅となり仕事が面白くなってきます。私も最近になって初めて、仕事が面白いという感覚が分かるようになってきました。これまでも仕事が苦痛なタイプではなかったですが、自分がやりたいことが実現できることを実感し、それに面白みを感じています。

30代中盤、こんなに仕事が面白くなってきたのに、育児に時間をかけるのはもったいないでしょう。
普段、家事育児を押し付けあうことなく夜遅くまで残業したり、休日出勤できます。
旅行の道中、車内でアンパンマン見ずにセミナー動画見て、その内容について夫婦で語り合えます。
本屋さんで絵本コーナーではなく、ビジネス書コーナーを永遠に回って良書探しができます。
必要な資格取得のために、多くの時間を費やすことができます。
パートナーの理解と協力が得られば、家事をパートナーに任せて自分は仕事や資格取得に専念することだって可能ですし、それに対する不満を抱かれにくいでしょう(やりすぎは夫婦円満を壊すので注意)。

仕事面で人生を充実させることができるのが、子なしのメリットだと思います。
子どもがいない分、仕事で人生を充実させるために、頑張らなきゃいけないと思わないようにしたいです。

夫婦関係は良好

子供がいないから離婚できない、という言葉を時々目にしますが、私は子供がいないので比較的離婚しやすいです。

それでも離婚せずに、10年以上結婚生活が続けられるのは、夫婦関係が良好だからでしょう。

性格は合わずに真逆の好みのことも多いですが、根本の考え方に近いものがあり、今では新婚当初よりも安定して楽しく幸せな毎日が送れています。子供という可変的なものがないため、生活の価値観の差による喧嘩は減る一方で、相手のイラっとするポイントも徐々に理解し、トラブルが起きにくくなるからかもしれません。

私は、子供がいないことで、代り映えのしない毎日になり、退屈したりしないかが不安でした。

その不安は、部分的に的中しているとも、していないとも言えます。

誕生日やクリスマスなど、シーズンごとのイベントの重要度が年々下がっています。これには危機感があります。夫はもともと効率を重視するタイプでイベントを重視しておらず、私は大切にしたいタイプで、自分が努力することで、気持ちを下げないようにと考えていましたし、努力してきました。しかし、夫の熱意のなさと、自分の慣れにより、私も「もうどうでもいい」と思い始めています。このままでは気の合う(?)同居人になってしまいそうです。夫はお互いに好きだから表現しなくてもいいだろうというタイプですが、それは単なる甘えだと私は思います。こちらの愛情が、喧嘩をするたびに心が冷め、その冷めた気持ちが昔ほど戻っていかない気がします。謝られても行動が伴わないことに対して、「どうせまた言葉だけだろう」と諦め始めた自分と、諦めたら終わりだと思う自分が戦っています。

前述のとおり、夫婦関係は良好であり、日々の小さな幸せは十分です。しかしながら、時には大きな幸せも必要なのだと、最近改めて思うのです。

仕切り直しとして、サプライズで何かしてくれないかな~と思うこともあります。しかし、相手に期待するのではなく、これまでどおり、記念日などのタイミングを機に、自分から行動して、話し合って、機会を作っていかないといけないですね。

イベントごとの代り映えは薄れていますが、懸念していた人生面に関しては、キャリアの変化により代り映えがあることに気が付きました。自分や相手が昇格する、部下ができる、異動する、転勤する、転職するなど、自分だけではなく相手もいることで、2人分のキャリアの変動があり、人生は思いもよらない方向に変わっていきます。

もちろん独身でもキャリアの変化による人生の変化は楽しめると思いますし、子供がいれば人生の変化はよりたくさん味わえるのだろうと思います。ただ、夫婦二人くらいが、人生をより深く噛みしめるにはちょうどいいのかなというのが今の私の感覚です。

まとめ

子どもがいないことで感じる寂しさや葛藤は、これまでの人生の中で何度も向き合ってきたテーマです。それでも、私はその中にある喜びや強みを見つけながら、少しずつ自分なりの幸せを築いてきました。

友人との関係やライフステージの違いで壁を感じることもありますが、それは新しい価値観やつながりを生むきっかけにもなります。また、夫婦関係についても子どもがいないからこそ築ける深さや、共有できる時間の豊かさがあります。その一方で、日々の小さな幸せを大切にしつつ、大きな幸せも見逃さないように、相手への期待だけでなく、自分から行動することの大切さを改めて実感しています。

金銭的な余裕や時間の自由を生かし、趣味や仕事、夫婦での冒険を楽しむことで、私たちの人生にはたくさんの充実感があります。キャリアの変化や人生の出来事は二人分のバリエーションがあり、その中で毎日を深く味わう楽しさを感じられるのは、子どもがいない人生の一つの魅力だと思います。

それぞれの人生には、それぞれの形の幸せがあり、時には悩みながらも進んでいくものです。これからも、自分たちのペースで人生を豊かにしていく方法を探し続けたいと思います。

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