Double Income No Kidsの頭文字をとったDINKS(ディンクス)は、選択子なしとも呼ばれる子どものいない人生を選択した共働き夫婦です。
子なしの帰省は孫を見せに行くでもなく、長期休暇になると悩む問題です。どのような考え方や過ごし方があるのでしょうか。妻として、夫として、どういう対応が正解なのか!?
帰省考え方、帰省のパターン、そしておすすめの義家族の家での過ごし方をご紹介します!
帰省の考え方
子なしの帰省は、自分と配偶者、そして、その家族たちの視点で、それぞれの思いは錯綜します。
特に、夫が自分の実家に当たり前に帰るつもりで、「妻のことを考えてくれていない」と不満を抱いている家庭も多いようなので、改めて自分はどうなのか振り返ってみましょう。
まずは、感情的に「嫌!」ではなく、考えをまとめて冷静に状況を見たいと思います。
それぞれの帰省の目的や思いを考えてみましょう。
自分の実家に帰る場合
みんな一番帰りたいのは「自分の実家」です。ふるさとですから。
- 親孝行の時間にしたい
- 兄弟に会いたい
- ペットに会いたい
- 地元の友達に会いたい
- 単純に実家で心と身体を癒したい
配偶者の実家に行く場合
配偶者の実家も、たまにはいいですよね。一番は自分の実家・・・。これは妻も夫も同じです。
義理の家族が、好きか嫌いかは、関係ない。
- 義理の家族と良好な関係を築きたい
- 配偶者の育った環境を知って配偶者とより関係を深めたい
- 知らない土地を観光する気持ちで楽しむ
- 正直・・・気を遣うので心も身体も完全に癒すのは難しい
- 配偶者が、地元の友達と会っているときの身の置き場が分からない
義家族の視点
今の時代の両親世代は、子の配偶者をいびるどころか、気を遣うことがほとんどです。
いくら配偶者が気を遣って家事を手伝ったりしても、人が増えたことによる面倒と天秤にかけてプラスになることはないでしょう。
- 自分の子どもには会いたい
- 配偶者に対しては非常に気を遣う
- 家や身なりをきれいにしなくてはいけないプレッシャー
- 料理の準備も量が増えて大変
- 料理や家を褒めてくれて楽しそうにしてくれる配偶者と過ごすのが楽しい
- DINKSだから孫もいないし・・・
無理して配偶者の実家に行くのは誰得
配偶者の実家に行くのは、実は、誰も得をしないのです。
しいて言うのであれば、配偶者を連れて自分の実家に帰ると、「自分は」気持ちがいいでしょうね。配偶者とも自分の家族とも一番距離が近い人間なので。だから「自分の実家に帰ろう」と主張するのは、配偶者への思いやりが不足した態度だともいえるでしょう。
結婚したら、「配偶者の家に行かなくてはならない」という気持ちの呪いにかかってしまいます。私もそうでした。特に女性側が、その呪いにかかりやすいようです。
「妻が夫の実家に帰省する」こと自体、誰も得しないのであれば、無理していく必要はない。
というのが、DINKSを8年以上経験して思った結論です。
とはいえ、一切会わないのは不適切ですよね。ではどうすればいいのか?
帰省パターン
「無理して行く必要はない」としても、親族にはあたるので、良好な関係は築いておきたい。ということで、帰省は2つのパターンができました!
妻の実家に行って、夫の実家に行って、帰宅
多いのは、妻の実家の関西で年末を過ごし、夫の実家の中部で年始を過ごすパターンです。平等に半分ずつ過ごします。
夫の実家にも一定の期間滞在するのは、最初はストレスでした。お風呂に入るにしても、髪の毛が落ちていないか、落ちた髪の毛はどこに捨てようか、おろおろしていました。でも、3回、4回と何度も滞在するうちに、夫の実家での生活に、ふと慣れました。これについては、後で詳しく書きます。
お互い義理の実家では落ち着かないので、ずっと家にいるわけではありません。お互いの育った土地を、一緒に周遊するのは、お互いを知るという意味でも、結構好きだったりします。
妻は妻の実家へ、夫は夫の実家で過ごし、最後に妻が夫の実家へ挨拶
各自の実家が一番心地いいよね、という考えのパターンです。
私が夫の実家に行くと、夫の実家も家をきれいに掃除したりしなくてはならず、ご迷惑をかけている様子。しかし、まったく夫に同行せず、「夫の家族と疎遠になりすぎるのも良くないのでは」という不安がよぎります。良好な関係は築いておきたい。一時の楽な気持ちを優先して、疎遠になって、「あの子本当に来ないわね」なんて言われたら大変です。
そこで夫の実家に夫を迎えに行きがてら手土産をもって、ご挨拶だけして、夫と帰宅するというパターンを編み出しました。
私は自分の実家で、夫は夫の実家でそれぞれ過ごす。これはそれぞれの両親も、表立っては言えないものの一番うれしいパターンではないかと思うのです。
注意点としては、以下の心配をされてしまうことです。
・2人で過ごさないなんて、夫婦でちゃんと仲良くやれてるの?
・配偶者のご両親にご挨拶しなくて大丈夫なの?
2つの心配を解消できるように、仲良しエピソードを土産話に持っていくようにしましょう。
全ての連休で帰省する必要もないので、10日くらい休めそうであれば、半分は旅行、半分帰省、1日だけ義理の実家にご挨拶としたりもしました。
ちなみに、帰省の時の長い移動時間の会話については、以下でご紹介していますので良かったら見てみてください。
義理の家族とうまく付き合うには?
義理の家族との付き合いは大変でしょうか。視点を変えれば、家族が増えるのは楽しいことです。
私は、最初は良い配偶者と思われたい、という一心で、帰省のたびに、異様に気を遣う日々を送っていました。夫に「ご両親は何か言っていた?」と夫に聞いて都度、ご両親の反応を伺いました
でも、ある時、以下のように考え、急にふっきれました。きっかけがあったわけではありません。
- ずっと気を遣い続けると、私が夫の実家に行くのが嫌になりそう
- 夫のご両親も良い人で嫌いになるべき人ではないのに、嫌な気持ちがある自分にもやもや・・・
- 自分が逆の立場なら、帰省が嫌なのに来られるのは、悲しいし、嫌。
「もう、気を遣いすぎず、嫌われない程度で、自由に過ごそう」と決めました。どう思われたとしても、「これが私です。夫が選んだ嫁なのでご理解ください。」くらいの気持ちで行こうと。
具体的には次のことをしました。
- 義両親の何の意図もない小さな一言を「気に障ったことを言ったのでは?」と気にしない
- むしろ、どう思われたってこれが私というスタンスで考える。
- 自分の行動一つ一つを見直して悪い点がないか反省しない
- 夫に義両親の反応を確認しない
- 常に何かお手伝いしなくてはいけないという気持ちをもたない(気を遣いすぎない)
- 夫の家の家事の方法を習わなくてはという気持ちを持たない(自己流で行く)
そこからは、一気に楽になり、以下のような気持で夫の実家へ帰省できるようになりました!
- 夫の実家は旅行のひとつ
- お土産選びも、どう喜んでもらおうかと前向に
- 義理の家族との会話も、別の世界を知れるいい機会で、とても楽しみ
- 逆の立場ならどう思うか、私ならくつろいで帰ってほしいから、自分もくつろごう(図太い)
帰省時に困ったこと&その改善策
今となっては気軽に帰省できるようになりましたが、慣れるまでは困ったことがありました。当時、夫と話してルールをいくつか作ったのでご紹介します。
家事を奪われ、まるで私が何もしないみたい
夫の実家では私が、私の実家では夫が、家事を手伝うようにしています。
新婚当初、夫が自分の実家でやたらと家事を手伝って、私がテーブルに取り残されるという事件が多々起きていました。これは、妻である私にとっては「事件」です。
夫は、実家ではいつもやっていることなのか、久々に実家に帰ったから親孝行したいのかわかりませんが、やたら張り切っています。私がやろうとしても、「いいよ、座ってゆっくりしておいて♪」と。家でも洗い物してくれてはいますが、私がいつもやらせているように見られたらどうしてくれるのでしょう。家事もやらない嫁だと思われたくないです。
夫を部屋に呼び出して、今後は私に家事をやらせるようにお願いしました。それでも最初は、義母から家事を奪うタイミングを逃したり、うまくいきませんでした。でも、日を重ねるごとに、義母も夫も、妻がやるものだという形に慣れてくれて、今は自然に「私がやります」→「そう?ありがとうね」と流れるように。
私の実家で夫がやらなくても、たぶん夫の印象は悪くなりません。でも、夫も気になってしまうので私の実家では、夫に洗い物をしてもらったりしています。
「気を遣わないで」が一番気を遣う、配偶者の実家での生活。率先して家事をやった方が、気持ちよく滞在できるので、家事は喜んでやるべしです!
リビングから自室に戻れない
配偶者の実家で義両親や兄弟と話をしていると、自室に戻るタイミングを失います。新婚時代、夫の実家でふらっと夫が自分の寝室に寝に行くという事件が発生しました。またしても私は、夫の実家で取り残されたのです。
義母は話題を豊富に持ってらっしゃるので、話が尽きることはありません。しかも話す内容も興味深く、楽しく会話ができます。とはいえ、私はいつ部屋に戻ったらいいのか?トイレのついでに消えても、失礼かもしれないし、いつ話を切ろうか迷います。おそらく、義母も同じはず。お互いに気を遣いあっている状態です。
夫とまた話し合いです。夫がそろそろ部屋に行こうと私を誘う流れを作ることになりました。最近は夫が部屋に戻るタイミングで、自然にお茶を片付けて、部屋に戻れるようになりました。
夫は義母と私の橋渡し役になれる唯一の存在です。夫が自分の実家で気ままに過ごすのは自由ですが、そこにある程度ルールを設けると、義両親も配偶者も過ごしやすい環境が作れます。
お互いの実家へ帰省する時間は大切にしたい
前の項目で誰得?と書いた通り、帰省では両親も配偶者もお互いに気を遣います。最も自由に解放されるのは自分の実家に帰省した側だけです。だったら帰らないほうがいいんじゃない?と思ったこともありました。でも、やっぱり結婚したらお互いの両親ともに家族なのです。
気を遣うとはいえ、悪意はなく、お互いに良い関係を築きたいと思っているものです。気を遣うからと帰らなくなってしまうと、家族としての関係性が全くなくなってしまいます。
冠婚葬祭の時だけ、気まずい形だけのごあいさつは寂しいと考えます。また、もしも、ご両親健在不仲で配偶者に万が一のことがあると相続でもめる可能性もあります。
最初はめちゃくちゃ気を遣う夫の実家への帰省でしたが、回数を重ねるごとに徐々に慣れても来ました。これからもっと慣れていくのかなとも思います。
帰省のタイミングでは、ぜひ夫婦で各自の実家でのふるまいについて、話し合う機会を設けてみてください!最後まで読んでくださりありがとうございました!