不妊で子どもが産めない私が結婚する相手と付き合うときに気を付けたこと

病気で将来子どもが産めないことが分かっていた私は、自分が相手が傷つかないように恋愛、結婚をする必要がありました。

自分が不妊だから言いますが、子どもが産めない女性とぜひとも結婚したい!という男性が多いとは言えません。不妊女性は、痛いくらいにわかっていると思います。不妊でも恋愛もしたいし、結婚だってしたい、子どもが産めないだけで全部諦めるなんてできない

そんな私が幸せな結婚をするために心がけたことをご紹介します。

男性と両親の気持ちに注意するようにした

残念ながら、男性のほとんどが「結婚したら子供が欲しい」と思っています。男性の場合は、40代、50代でも男性は子どもが産める女性を求める傾向があります。この傾向は、婚活サイト(本気で結婚したい人用)などの登録情報からも明らかです。

子どもを望まない人を探すのは年齢を問わず、とても難しい。また、男性本人が望んでいなかったとしても、両親が望む場合もあり、両親の望みを叶えてあげたいと考える男性も多いでしょう。

よって、気にしなくてはいけないのは「男性の気持ち」・「男性の両親の気持ち」の2つです。

恋愛を始めるとき、不妊を伝えない場合の2つのリスク

つい「相手に好かれたい・マイナスな面は隠したい」という気持ちで、恋愛初期に自分の不妊について隠してしまう人も多いでしょう。

しかし、私は恋愛が始まる段階で自分の不妊を伝えるべきであると考えています。子どもが産めないという事実を隠して付き合ってしまうと2つのリスクがあります。

子どもが産めないと序盤に言えないと・・・

・言うタイミングを逃して精神的にツラい

・優しい男性だと気を遣って「産めなくても大丈夫」と本心ではない言葉をかけられ、結婚直前などに最後に裏切られるリスクがある

伝えるタイミングを逃す

自分の恋愛をうまく進めたい、という利己的な感情を中心に動いてしまった罪悪感で自己嫌悪に陥ることが安易に想像できるでしょう。また、自分が罪悪感を抱えながら悩みに悩んで、やっと相手に不妊を伝えたとき。

相手は私の不妊を受け入れてくれるのかな・・・

という強い不安を抱えながら恋愛をしなくてはいけません。

そして相手が不妊の自分を受け入れてくれなかったとき、どうすればいいのでしょう。

ごめん、子どもは欲しいわ・・・

こんなふうに、好きな人に拒絶されたとき、気持ちがボロボロになるに違いありません。不妊治療で何とかなる人もいるかもしれません。誰もが子どもを産めるわけではないので、そもそも彼が次に付き合う子だって、子どもが産めるかわからないのに・・・。受け入れてくれなかったとき、それは別れる以外に道はありません。

気遣って子どもが産めなくても良いと言われる

付き合い始めてしまったら、相手も自分のことを大切に思ってくれているはず。自分の不妊というツラい現実を優しく受け止めてくれる男性もいるでしょう。

私・・・実は子どもが産めないの。それでも私と付き合っていてくれる?

もちろんだよ。そんなの気にならないから大丈夫だよ。

大丈夫という言葉が、彼女を傷つけまいとする優しい嘘かどうか、どうすれば見破れるでしょうか。疑心暗鬼にならないでしょうか。付き合っている彼女に、不妊を告白されたら「別れる」だなんて、簡単にできる人は多くないはずです。

不妊を原因に捨てるなんて、ひどい人だと言われたり、思われたりしたくないでしょう。保身のためにも、本心である子どもが欲しいということを言えない場合が想定されます。恋愛の途中でふわふわと宙に浮いていた不妊という現実は、結婚が近づくにつれて真剣に考えられるようになる。

そして、最後で不妊を理由にされ、「結婚できない」という結末が用意されているとすれば、それは好きな人と付き合えないことよりも、ずっとツラいことではないでしょうか。

私は優しい人と結婚したかった。

私は、優しい人と結婚したかった。優しい人は、きっと私に優しい嘘をつくと思いました。その嘘が剥がれてしまったとき、2人が深く傷つく結末になるのが、とても怖かったです。なので、自分のために、相手に正直になることを選びました。

私の場合、結婚した夫に不妊のことを伝えたのは、2回目のデートのときでした。まだ自分の気持ちもそこまで盛り上がっていないときのことです。相手が自分を好きかもわからないような、半分友達くらいの段階で伝えることにしました。

雑談のなかで、友人の恋愛の話に織り交ぜながら「私は子ども産めないから~」と明るく話し、そのまま友人の恋愛話を続けます。

「子どもが産めない」というワードは、誰しもがデリケートで触れてはいけないことと認識しています。

恋愛相手かに関わらず、相手は驚き、こちらを気遣う気まずい空気が流れます。この空気は無視するしかありません。とにかく先に伝えてしまうことが重要でした。

これで今後、相手のアプローチがなくなるようであれば、相手に受け入れられなかったということだな、と納得していました。子どもが理由かどうか、さえ知らなくていいのです。

将来、もっと大好きになってから傷つけられるより、今、傷つくほうがずっとましだと言い聞かせていました。

男性の両親の気持ちを確認しよう

不妊である自分が受け入れられ、付き合うことになり、順調に進んだ先には「結婚」という二文字が見えるでしょう。

そして、結婚には子供という二文字が確実にセットで組み込まれています

相手のご両親に子どもを産めないことを伝えないという選択肢もありますが、これは前述の通り、長い罪悪感との戦いになるので私は避けました。

本当の自分を理解してもらい、受け入れてもらわなければ、家族にもなれないとも思うので、相手のご両親に対しての誠実な対応が必要であるとも考えます。

男性から子どもが産めないことを伝えてもらう

自分の口で伝える勇気が私にはありませんでした。相手のご両親がどんな方かわからない段階で、「子どもが産めないんです」ということを伝えるのは、とても勇気のいることでした。

夫は長男だったこともあり、ネガティブな感情ばかりがまとわりつきます。

結婚を反対されたらどうしよう、罵られたらどうしよう、そうでなくても、嫌な顔されたら傷つくなあ

私は、「私が席を外しているときに、彼氏の口から伝えてもらう」という方法を選びました。結婚を視野に入れて付き合っているということでご挨拶に行ったその日の夜、彼から伝えてもらいました。

「2人が見えたことなんだから、私たち親が口出しすることはないよ」
って両親が言ってたよ。

結果としては、OKの返事をいただきました。おそらく手放しで喜ぶ内容ではなかったでしょうけど、否定されずに認めてもらえた時の安心感は、今でも覚えています。

彼の口から伝えてもらうという選択は、メリットが二つ。

彼から彼の両親に伝えてもらうメリット

・自分が彼のご両親の些細な表情や言動に傷つかなくていい

・ご両親も、私がいない時の方が本心が言いやすいはず

上記のご両親の言葉には、「本当は子どもが産めないような女性と結婚することになってとても残念だけど仕方ないね」という裏の気持ちが隠されているに違いないと思いました。やや傷つきました。でも、彼のそんな風に受け止める両親ではないという言葉を信じて、なんとか自分を落ち着けることができました。

誠実な対応が良い結婚生活につながる

子どもが産めないという、プラスにはなりにくいステータスを「前もって伝える」ことは、とても苦しいことですが、自分と相手の本当の幸せのために不可欠だったと私は考えています。なかなか伝えられていないという人も、早い段階で伝えることで、傷口が浅く済むはずです。

子どもが産めないというハンデを最初から背負うなんて、なんて不公平な世界なんだと思うこともあります。でも、受け入れるしかない現実です。

不妊治療という道がある人や、養子を考えられる人もいるかもしれませんが、それはまた別のどこかで。

私は幸運なことに、彼にも彼の両親にも受け入れてもらうことができ、幸せな結婚生活を送れています。ご両親から子どもという圧力をかけられたことは一切なく、むしろ気を遣っていただいています。

悪気のない前向きかつ明るい、そして悪魔のようなプレッシャーである「子どもが楽しみだね」という言葉を、一度もご両親から受けることがなく、ストレスのない結婚生活に誠実さが不可欠だと改めて感じさせられます。

子どもが産めないことで悩んでいる方は、自分だけではなくたくさんいると思っています。そんな方のために自分の話をご紹介させていただきました。

苦しいこともたくさんありますが、ともに乗り越えましょう!!最後まで読んでくださりありがとうございました!

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