ミャンマー|首都ネピドーに行って驚いた４つの不思議

2006年に、ヤンゴンに代わって首都になったネピドー。人口は百万人程度で、5百万人のヤンゴンと比較して、5分の1しか人がいないことになります。そんな、ミャンマーの首都ネピドーに行ってきました！

何もない土地に計画されて作られたこの都市には、ミャンマーの行政機関が集まっています。なぜ首都を移したのか明確な発表はないらしく、謎の多い都市です。

行ってみると、なんとも活気がない不思議な場所です。基本的には何もないのですが、首都なのに、ここまで何もないなんてもはや面白い。ということで、ネピドーについてご紹介していきます。

20車線の道路はまるで滑走路。もちろん渋滞皆無

片道10車線の道路って見たことありますか？

私は初めて目にしました。ヤンゴンの激しい交通渋滞とは真逆な環境です。走っている車は少なく、何年後を見越して車線を増やしたのか疑問です。空港の滑走路のような広さ。

道路が広いうえに、ネピドーで暮らす人のほとんどが政府関係者とその家族ということもあり、人口が少ないため、渋滞がありません。無駄に広い、という言葉がぴったり。

ネピドーに電車で行く人は滅多にいないと思います。私は9時間かけて電車で行ったので、駅がガラガラなことに衝撃を受けました。

鉄道の駅もめちゃくちゃ広く天井も高い、開放的な作り。広いのに人が全くいないのでさみしい感じです。

ヤンゴン・ネピドーの鉄道旅はこちらから。

ネピドーでは車がないと確実に生きていけません。ネピドー駅に到着してみてわかるのが、歩いていける距離に建物がない。

車で移動してみてわかるのですが、ネピドーの建物と建物の間は著しく広いです。ゲームの街をめちゃくちゃ拡大して歩いているかのようで、隣の建物に行くのにも歩いたら10分はかかります。隣の建物ですよ。

一つ一つが巨大なんです。人口が少ないからか、みんなが車を持っているからか、タクシーが少ないので観光する際は、注意してください。バイクタクシーは比較的多く見ましたので、一人なら苦労はしないかもしれません。

周囲に目立った観光地もなく宿泊客が少ないわりに、ホテル集合地域にはホテルがたくさんあります。そのため競争が激化しているらしく、私が宿泊したホテルは35ドルでした。安い！！

ちなみにホテルが集まっている地域、といっても日本のようにホテルがぎゅうぎゅうにひしめき合っているわけではありません。どーん、と1つのホテルがあって、周囲も木々でおおわれているので、ホテル一つずつが緑地公園を持っているかのようです。

ゴルフ場も二区画くらい使えばできてしまいそう。隣のホテルに行くなら車が必須、といった感覚です。ここで生まれ育った子供がいたとしたら、ヤンゴンに行ったときに衝撃を受けるでしょうね。それにしても、首都で、綺麗なのに、人がいなくて田舎って不思議です。

首都ということで、人口は少なかれど、もちろん国会議事堂があります。非常に立派な建物で驚きました。まるでお堀に囲まれたお城のようです。道路から国会議事堂へ向かうには、車で巨大な橋を渡る必要があります。よりお城っぽいです。

ミャンマーは、平和でのほほんとしたイメージの国でしたが、政治的には複雑なので、軍事的・政治的守りは堅くなっています。車で近くを通らせてもらっただけですが、ピリピリしていて、閉ざされた世界を見ました。これまでののどかで和やかなミャンマーとは違い、軍事国家的なにおいを感じました。

写真は、場合によっては逮捕されることもあるそうですので、国土交通省に掲載されていた図を貼っておきます。

謎の多いネピドーですが国土交通省HPに首都移動の背景が掲載されていました。

要約すると、ヤンゴンの人口密度が高くなりすぎ、今後の発展に合わせて街を拡張するのに限界が出てきたそうです。

そこで、インフラ・排水などの観点からヤンゴンから広大な土地がある内陸のネピドーに移動させることになった。元首都のヤンゴンとの住み分けは、議会や省庁はネピドー、ヤンゴンは経済の中心とすることになっているとのことです。

訪れた感覚からすると、公務員になってネピドーで暮らすことになると暮らしは豊かになったとしても、楽しみが少なくて困るだろうなぁと思ってしまいます。大豪邸に住めそうなので、その辺が魅力になってくるのでしょうか。

すべてが新しくきれいなのですが、がらんとしていてここは本当に首都なのか？と思ってしまう首都ネピドー。

本当に何もなく、人も少ないので行っても面白いことはないかもしれませんが、高級ホテルでも5000円も払わずに泊まれるので、高いホテルでただのんびりしたい、という方は、バンコク経由などでネピドーで1週間くらいのんびり、ゴルフしながら過ごすのもありかもしれません。

写真はネピドー空港です。こちらもガラガラ。