DINKSと、Double income no kindsの略で、選択子なし・子なし共働きのことを言います。DINKSは子どもを作らないのに結婚する意味あるの?という疑問を目にしました。
DINKS当事者から言わせてみると、子どもを作らなくても結婚の意味は山ほどあります。
感情的なところにこだわっても仕方ないので、結婚のメリットについて交えながら、「子どもを作らないのに結婚した理由」をまとめました。
結論としては、お金面で有利になり、もしもの時に安心なだけでなく、自分たちや家族を巻き込み、人生がより豊かになります。これをまとめると・・・コスパが良いということになるかもしれません。
具体的な内容を、ここからご紹介していきます。DINKS(選択子なし)のメリットは、以下の記事を見てみてください
結婚は法律で決められている
結婚は法的な契約です。社会的に夫婦であると認められるには、結婚するのが一番手っ取り早い。事実婚は、税金関係など正式な夫婦として認められないことも多いです。
「法的拘束力がある」というのは時として、心強いもの。困ったときに助けてくれます。
何十年もの長い一生の中で、常にラブラブで大好き!!な夫婦はほぼ存在しません。喧嘩したり、時には相手のことがあまり好きでない期間も訪れるはず。
どんな国にも法律があるのは、法律がないと無法地帯になるからです。なんでもあり、言ったもん勝ちになってしまいます。何をやっていいのか、何をやってはいけないのか、法律のような絶対的な基準は世界に必要なのです。
2人の関係についても同じです。お互いの夫婦としての責任を持つ、という約束は必要なのではないでしょうか。
結婚することで法的にできるようになること
結婚の意味を問われていますので、結婚すると法的に何が変わるのかについて考えていきましょう。
結婚は2人のためのものであり、子どものためのモノではありません。法律があるということは、お守りのようなもので、結婚することは、確実に配偶者であるパートナーの人生を守ることにつながります。
以下のことについて具体的に説明していきます。その後で法的なこと以外での結婚する意味もご紹介します!
- 財産が2人のモノになる
- 1億6千万円は配偶者なら相続税不要
- 年齢に差があればリタイア前後で配偶者控除
- 苗字が一緒になれる
- 不倫したら慰謝料を請求する権利が得られる
2人の財産が2人のものに。結婚するとお金面でお得になる!
「夫婦はその資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。」
結婚したあとの夫婦の財産は夫婦共有のものとなるのも法的に決められています。
夫婦として共有するのは時間だけではありません。生きるのに不可欠なお金は、選択子なしであるDINKSにとって、結婚する意味の一つになります。
相続税の控除が大きくなる!子なしでも結婚すれば同じ
配偶者にもしものことがあったとき、結婚していることは、大きな意味を成しえます。配偶者は法定相続人として相続ができるだけではなく、「配偶者控除」という大きな控除を受けられるのです。
具体的には、法定相続分又は1億6000万円以下の財産の取得であれば、配偶者に相続税はかかりません。
事実婚だと、3600万以上の財産には相続税がかかります。遺言によって財産の相続は可能ですが、配偶者ではなく単なる相続人になるからです。
特に、共働き選択子なしのDINKSだと、財産は大きくなる見込みがあるでしょう。この世にただ一人、愛する人を残して逝くことになるのであれば、せめてお金だけは残してあげたい。子どもがいなくても結婚する意味は、これだけでもあると言えるでしょう。
DINKSでも税金の配偶者控除が受けられる
DINKSは子なし共働きなのに、なぜ扶養?と思うかもしれません。
もし配偶者との年齢に差があるのであれば、たとえ数年でも、どちらかが先に退職したら、その後は配偶者の扶養に入った方が経済的です。
また、お互いが一生働き続ける保証はありません。病気やケガ、それに独立してやりたいことができたなどで、安定した職業を配偶者が辞める可能性だってあるのです。
そんなとき、結婚していれば、扶養に入ることができて税金がお得になります。子どもがいなくたって結婚したほうがお得ですよね。
結婚すれば苗字が一緒になる
1876年の法律では、妻は実家の姓を用いることが定められていました。ただ、習慣的に夫の姓を名乗るようになったそうです。そして1947年の民法改正から現在まで、日本は世界で唯一の同姓義務付けがされている国なのです。
我が家は、妻である私が、夫の氏を名乗ることに。古い考え方かもしれませんが、同姓のほうが家族感があります。私にとっては、好きな人と同じ苗字になるって幸せなことでした。もちろん、夫婦別姓がいい人は、自由に選べれば良いと思いますが、法律上今のところは難しいようですね。
不倫で慰謝料請求ができるのは結婚しているからこそ
「不貞行為(配偶者以外の異性と自由意志で肉体関係を持つ)は法律で禁止」されています。
なぜ不倫してはいけないのか、それは婚姻関係にあり、貞操義務があるからなのです。
違反した場合は、夫婦間や不倫相手に慰謝料を請求することができます。つい魔が差したときの、抑止力になるのではないでしょうか。ちなみに事実婚でも認められます。
法律的に、結婚する意味が山ほどあること、ご理解いただけましたでしょうか?
結婚することで社会的にできるようになること
せっかくなので、他に、社会的にできるようになることも考えてみました。特に感覚的な話が多くなってしまいますが、社会的にも結婚する意味合いは大きいです。
会社での家族手当や家賃手当拡大の対象になる
企業によりますが、扶養しなくても家族手当や家賃手当がもらえます。家族が増えるとワンルームでは収まらないという考えから、家賃手当については独身よりも金額が大きいケースが多いです。
子どもを産まなくても、家族手当や家賃手当増額という恩恵が得られて二人の暮らしがより豊かになります。
会社で結婚休暇や忌引き休暇を取得できる
企業によりますが、有給休暇とは別に新婚旅行のために休暇を取得することができます。
結婚ばかりに目が行きがちですが、不幸があったときにも注目です。
結婚すれば、自分の親族だけではなく、配偶者の親族の不幸があったときに忌引き休暇を取得することができるようになります。社会的にも、配偶者の親族のお葬式や法事に出ないのは非常識となりますので、会社の理解も得やすいですね。
結婚のための一連の儀式を経験できる
もちろん法的に結婚しなくても、結婚式は挙げられます。
でも、婚約をする、両親に挨拶に行く、結婚式を挙げるという流れは、一連の儀式です。
経験してみて思うのは、それぞれのステップを踏むことで家族になる準備ができるものでした。
また結婚式では、普段は言えない両親への感謝を心から伝える機会になります。自分たちは夫婦になるのだという認識と、両親の子どもからの卒業を感じることができたのです。
婚姻は紙一枚で、思い立ったらそのときにできてしまいます。でも、それだけでは意外と家族としての実感がわかないもの。
これまで、入学式、卒業式、入社式などがあったように、人生における儀式は重要です。
たとえ子どもを産むという人生のステップは踏まなくても、親からの卒業式として結婚は、意味のあるものではないでしょうか。
配偶者の家族とも家族になれる
愛する配偶者の家族も愛すべき存在です。結婚をすることで、配偶者の家族とも家族になると言えます。DINKSは子どもという意味での家族は増えませんが、親族が増えることは、人生の喜びや悲しみを分かち合える人が増えたとも考えられます。もちろん、人によっては家族付き合いが負担になったりすることもあります。
意外と人生がより豊かになることもあるはずです。
私の場合は、夫の両親や兄弟の仕事の話を聞くのは世界が広がりましたし、おじが別荘を持っていてそこに宿泊させてもらったこともあります。結婚しなければ出会わなかった人たちとの交流は、楽しいものでした。
私がDINKSへの理解を彼の両親から得たときの話は、以下で詳しく書いています。
子どもがいなくても結婚する意味は山ほどある
以上が、私が思いつく選択子なしDINKSが結婚する意味でした。結婚することのメリット紹介になってしまったかもしれません。
子どもがいなくても結婚をする意味はあります。愛する人と家族になることは、法的にも、精神的にも重要なことです。
そして、子どもを持たないからと言ってその意味を否定されるべきものではないと思います。
DINKS・共働き選択子なしであっても、2人の大人が人生を共に歩むという決意の表れとして、「結婚」という「けじめ」はあった方がいいのではないでしょうか。
DINKSのデメリットについて、別の記事で詳しく考えてみています。良かったらこちらもご一読ください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!